産後の骨盤矯正

妊娠すると、胎盤からリラキシンと呼ばれるホルモンが分泌され、骨盤を繋ぎ合わせている靱帯が緩くなっていきます。

これは、妊娠・出産を無事に終えるための準備です。

靱帯が緩むことで骨盤内の容積を広くし、出産時には赤ちゃんが産道を通りやすくしてくれます。

このような結果、出産後は骨盤がゆがみやすくなるわけです。

リラキシンは、出産が終わってからも分泌が続き、6ヶ月程かけて徐々に減少していきます。

リラキシンの減少に伴い、緩んでいた靱帯も妊娠前の硬さに徐々に戻り、妊娠・出産時に広がってしまった骨盤は、ある程度自然に元の状態へ戻っていきます。

しかし、先ほど述べたように出産後6ヶ月程はリラキシンの分泌が続くため骨盤はゆがみやすい状態が続くのです。

お母さんは、出産後も抱っこや授乳、荷物が増えたりなどで無理な体勢や負担が強いられます。

その結果、出産時以外の骨盤のゆがみが起こりやすくなっていたり、妊娠前の骨盤の状態に戻らないということが起きてしまいます。

また、日常における姿勢や運動不足などによって、骨盤や体幹を引き締めるための骨盤底筋群がゆるんでいる方も多いです。

骨盤底筋がゆるんでいることで骨盤の自然矯正が起こりにくかったり、支えていた内臓が下垂してしまうため、膀胱や腸が圧迫を受け尿漏れや便秘の原因にもなります。

骨盤のゆがみは、腰痛や肩こり、スタイルの問題など身体的な影響が大きいと思われがちですが、それだけではありません。

骨盤や背骨がゆがむことで、自律神経の働きも悪くなってしまいます。

そうすると、不眠、便秘、摂食障害、イライラといった様々な症状の引きがねになりかねません。

｢鬱｣などの精神疾患の原因にもなりかねないと私は考えています。

出産はお母さんの身体にとって、かなりの負担です。

さらにそこから育児が待っています。

お母さんの負担はこれからも続いていきます。

私も二人の男の子の父親ですが、妻は本当に大変そうです。そんな妻には感謝しかありません。

なかなか忙しくて時間も取れないかもしれないですが、お母さんが元気でいることが、子どもにも家庭にとっても何よりの幸せです。

だからこそ私は提案したいです。

「ご自身のメンテナンスに時間を割いてみませんか？」

些細なことでも構いません。一人で悩まずに相談してみて下さい。

※副作用について：施術後に身体のだるさ、患部の炎症、一時的な体温上昇、鍼による内出血が起こる場合があります。気になることや疑問点がございましたらお気軽にご相談下さい。